vSphere Replicationに関する情報ソースまとめと簡単なFAQ集です。
本記事では、VMware社公式なソース、私の検証に基づく情報が掲載されます。
公式ソースの情報更新や製品のバージョンアップなどによる仕様、動作変更なども将来的にありえるため、タイムリーなキャッチアップが出来ていない場合も想定されます。
この点はご容赦の上、本記事をお読み頂けますと幸いです。
公式ドキュメント、ソース集
VMware vSphere Replicationのドキュメント
便利なリンク集
vSphere Replicationの基本的な動作や設定、レプリケーションの基本的な考え方を学べるリンク
RPOやRTOなど、レプリケーションの基本も学べます。
vSphereがネイティブに提供するデータ保護ソリューションには、2種類があります。
vSphere Data ProtectionとvSphere Replicationです。その違いを、わかりやすく説明頂いているページです。
内容が難しすぎずシンプルなのでとても読みやすいです。
FAQ
- vSphere Replication自体はどのように導入するのか?
アプライアンスがVMware社より提供されているため、それを入手し既存のvSphere基盤上にデプロイをします。こちらがアプライアンスのダウンロードリンクです。 - 今までvSphere Replicationを利用していなかったが、興味がある。
導入には追加コストはかかるか?
お手持ちのライセンスが、vSphere Essential Plusであれば、導入に必要なライセンスを持っていることになります。Enterprise Plus、ではありません。Essential Plusです。 - vSphere Replicationにはバージョンがあるが、既存環境に対し適切なバージョン、導入ができるバージョンがわからない
VMware相互運用ガイドを確認すれば、一目瞭然です。
VMware Product Interoperability Matrices以下のように、vSphere ReplicationとvCenter Serverという名称をプロダクト名の入力箇所に入れます。
そうすると次のような一覧が表示されます。
例えばvCenter Server 6.0.0のお客様はvSphere Replicationの6.1または6.0がサポートバージョンとなるわけです。 - レプリケーションと言えば、ディザスタリカバリーサイトなどの、別サイトに対する印象があるが、同一サイト内でのレプリケーションも可能か?
可能です。以下のドキュメントを参照ください。なお、レプリケーション元、先はいずれもクラスタであることが前提です。
https://docs.vmware.com/jp/vSphere-Replication/6.5/vsphere-replication-65-install.pdf
- ストレージ側のレプリケーションとどう違うのか?また利点は?
例えば次のような点が利点だと言えます。1. ベンダー依存無しでのレプリケーションが可能(A社、B社間ストレージでレプリケーションを実現)
2. LUN単位ではなく、仮想マシン単位でのレプリケーションが出来るため、高粒度、容量効率が良いレプリケーションとなる
3. vSphere Web Clientなどを始め、vSphereネイティブなインターフェースで操作が一元化される
4. サポートが、VMwareサポート窓口となる。(OEMライセンスの場合はOEMベンダー内のVMwareサポートという意味合いも含みます)
ストレージ側の機能でレプリケーションを利用する場合は、サポート窓口がストレージベンダーになります。 - レプリケーションのスケジューリング時間設定は可能か?
現状は、RPO(Recovery Point Object)をベースにスケジュールはセットされる。
* RPO=データに問題が生じた場合に、どれくらい前のデータがあればよいかという意味です。
例えば、RPOを1時間とした場合は、1時間前のデータがレプリカとして保存されるよう定期的にデータが同期される形となる
レプリケーションの定期実行タイミングはvSphere Replicationによって内的に保持され、
RPOに基づいた継続的なレプリケーションが実行されます - 時間帯に対するレプリケーションの帯域幅調整機能はあるか?
一般的なハードウェアストレージには、上位機能などで午前や午後、曜日などの指定で、レプリケーションに利用する帯域幅を調整する機能がありますが、vSphere Replication自体が、ネイティブにこの機能は保持していません。
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