vSphere環境における仮想マシンの保護の手法として、vSphereがネイティブに提供する機能としては、次の2つが有名です。
- vSphere HA(High Availability)
- vSphere FT(Fault Tolerance)
いずれもドキュメントから抜粋をしてみました。
公式な情報ソースとしては、次のPDFガイドが細かな内容が書かれていて大変便利です。
https://docs.vmware.com/jp/VMware-vSphere/6.5/vsphere-esxi-vcenter-server-65-availability-guide.pdf
具体的な面での違いをもう少し知りたいという方も多くおられると思いますので、様々な点でこれについて比較をしてみたいと思います。
vSphere HAの特徴
- 仮想マシンの停止に対し、仮想マシンを再起動することでダウンタイムを短縮化する
- メリットは、管理者が不在な状況に置いてもvSphere HAは仮想マシンの再起動を行ってくれる
- 仮想マシン内で発生したブルースクリーンやアプリケーションの停止などに対しても監視を行う
- 保護出来る仮想マシンのサイズには、機能性質上制限は無い
こちらはイメージ図です。2ノードでのvSphere HAクラスターを示しており、左側の”vmkernel 01″がダウンしたシナリオに対し、フェールオーバーの流れを説明しています。
HAは構成に必要なものは次の通りです。
- vCenter Serverは必要
- ESXiホスト(2~64台)
- ESXiのライセンスはEssentials Plus以上
- HAクラスターノード間での通信用のvmkernel portが最低1つ(各ホストごとに)
- 共有データストア(仮想マシン保存領域、HAクラスターノードからアクセスが可能であること)
例えば”ネットワーク帯域は10Gbps限定”であったり、”保護出来る仮想マシンのサイズは~まで”等特に制限がありません。
以上です。今回のポイントとしては、vSphere HAは仮想マシンの動作に対し問題が発生した場合、仮想マシンの再起動によってそれを迅速にリカバリする機能である、ということがわかればOKです。
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