Dell EMC Avamar 環境のイメージベース リストア手順
Dell EMC Avamarでは、”イメージ バックアップ”と”ファイルベース バックアップ”の2種類の方法をサポートします。本記事では、前者のイメージベース バックアップによって取得されたデータを使用したリストア手順について紹介します。
なお、イメージベース バックアップの手順については次の記事で紹介しています。
イメージベース リストアについて
イメージベース リストアとは、ディスク単位でのデータ復元です。
例えば、OS起動不能になってしまった端末を復元するのに使用可能です。
今回は、リストア対象となる仮想マシンを事前に削除し、リストアジョブを実行して復元します。
それでは対象の仮想マシンを削除してみましょう。今回は仮想マシン”Backup-test.lab8010.local”を削除します。
データストアからも削除されました。
(Backup-test.lab8010.localというフォルダが存在しないことを確認しました。)
AUIからのリストア手順
- ブラウザを使用して、次のURLにアクセスをし、ログインします。
アクセスURL:https://”AvamarのFQDNまたはIPアドレス”/aui/ - リストアしたいデータを含む保護対象を選択します。
画面左の一覧内の”資産管理”をクリック後、右側の画面内のドメインツリー内で対象を探します。
今回は、”VirtualMachines”内の”backup-test.lab8010.local”を指定します。(本指定はユーザー環境ごとに異なります)
- 取得されたバックアップ履歴が表示されます。
復元したいデータを持つバックアップをここでは指定します。 今回は一番上に表示されている最も最新のバックアップデータを選択します。 - 復元対象となるディスクを指定します。
今回の仮想マシンは1つの仮想ハードディスクを所有していたため、1つのみ表示されています。本仮想ハードディスクをクリックして、次へ進みます。
- リストアの基本構成指定画面です。
一番上の選択項目リストアのあて先として、今回は”Restore to New Virtual Machine”を選択しました。(理由は、今回は既に対象となる仮想マシンを削除しているためです)
上記以外のメニューでは、”Restore to Original Virtual Machine(オリジナル仮想マシンへの上書リストア)”と、”Restore to Existing Virtual Machine(既存の他の仮想マシンへの上書リストア)”もあります。 - リストア時の仮想マシンの名前を指定します。
今回は、”restored_backup-test.lab8010.local”と指定しました。
- リストア先となるデータセンターを指定します。
今回は、”Physical-DC-01″を指定しました。
- リストア先となるホストまたはクラスターを指定します。
今回は、”OptiPlex-01.lab8010.local”を指定しました。
- リストア先となるリソースプールを指定します。
今回はリソースプールは作成していないため、デフォルトの値のまま進行します - リストア先となるデータストアを指定します。
今回は、”Local-DS-01″を指定しました。(OptiPlex内蔵のハードドライブ) - リストアジョブの最終確認画面です。問題が無いことを確認して、次へ進みます。
- ジョブが正常に実行されました。
ここからはリストア完了までジョブの進行をモニターする必要があります。 - ジョブの監視は、画面左の”アクティビティ”をクリックすることで可能です。
画面中央の一番上にステータスが”Running”のジョブが作成されました。このジョブが今回命令したリストアジョブです。
- 上記確認の後、1-2分程度でvSphere Client上で当該仮想マシンが作成されました。
なお、vSphere Client上では以下の仮想マシンが作成されましたが、Avamar AUI上では継続してリストアジョブが実行されています。見かけ上は起動が出来そうですが、AUI上での完了を確認してから仮想マシンは電源ONが可能となります。
- リストアジョブが完了しました。
ジョブの履歴詳細は、下図のように確認したいジョブを選択後、画面の右側に表示されます。
約12分でバックアップジョブは完了したようです。 - vSphere Client上から仮想マシンのパワーオンを実行し、無事起動を確認出来ました。
手順紹介は以上となります。
ファイルベースのリストアと違い、OSそのものを復元できる点がポイントですね。
またリストアの実行はAvamar AUIからのみ(Avamar Clientからは出来ない)点も覚えておくとよいでしょう。
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