【VMware認定資格】 VCAPへの道【Advanced Deploy VMware vSphere 7.x 受験レポート編】

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【VMware認定資格】 VCAPへの道【Advanced Deploy VMware vSphere 7.x 受験レポート編】

本記事は、”VCAP-DCV Deploy”を受験する前の方が、試験攻略をしやすくするための情報をまとめたページです。なお、過去のvSphereのバージョンでの同試験については以下の記事にて掲示しています。

lab8010.com

自分で作成した記事ではありますが、非常によく書けているので、基本は上記を参考にしてください。

本試験を受けての感想

正直申し上げて、”いつもvSphereについては認定インストラクターとして教鞭をとっているので、楽勝だろう”と思っていたのですが、大変でした。

難しいというよりも、”時間が足りない”というのが一番のコメントです。
全17問 205分ということで”3時間もあれば余裕だろう”と思ったのですが、17問というのは”単純に17個の設定を入れなさい”ではなく、”お題が17問”であり各問いの中に複数の設定を施す指示があります。

なので油断はしないで下さい。時間管理がめちゃくちゃ重要です。

最低限求められる本試験に向けた非技術スキル

スキル:英文読解

本試験は日本語での出題はありません。

これまでのVCAP試験の傾向を見てもVCPまでは日本語翻訳はありますが、VCAPはこれまでも英語以外での出題はありませんでしたので、問題文を英文で読めるようになりましょう。

IT技術者の誰もが英語に強いわけでは有りません。また、TOEICや駅前留学をすればいいかというと、ITの現場で使用する単語は日常英会話とも違います。

現場で使える英語というのはその現場ならではのリソースから得るのが近道です。

対策1:英語版のVMware Docsを読む

以下をご覧頂くとお分かりのように、VMware Docsは多言語対応です。
図内の各色付けは、本文の対比です。

日本語では簡単に読める内容も、英語にしてみると意外と知らない単語で書かれている事もあります。

都度単語帳を開いて、意味を調べるよりも同じページを2つ開いて読み比べると効果的に意味を受け取れるようになります。”この単語はよく出てくるなぁ”という傾向もつかめるようになりますよ。

対策2:英語版のVMware Hands on Labで経験を積む

VMware Hands on Lab上では、現在”VMware オデッセイ”という制限時間内に出されたお題を解くハンズオンがあります。

下図ではある仮想マシンに対してスナップショットを作成しましょう、というお題です。
これは本番試験と比べれば直接的に何をすればいいかが書かれており分かりやすいです。
限られた時間内で英語で出されたお題を解くという作業を練習するのにはうってつけです。

VMware Hands on Lab上のオデッセイは何科目か存在しますので、練習経験を積みたい方はvSphereとvSAN系のものを何個かやっておくと、本番イメージのキャッチアップと使用されるであろう英語表現を覚える事も出来るでしょう。

時間管理&作業管理

205分あるとはいえ、フルに時間を使う勢いで挑みましょう。

問題の難易度は人それぞれですが、個人の意見としては”簡単な作業が大量に存在する”イメージです。
また、vSphere上の作業には”待ち時間が発生する作業”も存在します。例えば次の通りです。

  • OVF/OVAのインポート
  • vMotionなどの仮想マシン移行
  • 特定機能の有効化(例:既存のvSANでの重複排除と圧縮の有効化)

こうした各作業にかかる時間をある程度把握し、作業を計画的に行う必要があります。

対策1:問題は最初に全て大まかでいいので把握する。

VMwareの認定資格試験では、1枚のホワイトボードと2本のマーカーを受け取ると思います。これを活用します。

正直私はほとんどこれを活用しないのですが、最後に使用したのは多分CCNAやCCNPで、サブネット計算する時だった気がします。

私の使い方ですが、問題番号を1から順に縦に書いて、番号に対して大まかにどんなお題だったかを書く感じでした。

例えばこんな感じです。(以下は例であり、実試験とは関係有りません)


  1. 仮想マシンの作成とVMware Toolsのインストール
  2. 指定されたESXiホストのシャットダウン
  3. 指定されたクラスタにホストを増設する

上記の通り、1つのお題に対しても、想像をふくらませると、単純に1問に対して1個の作業だけが入っているわけではなくて、関連する作業が複数登場することがお分かりになると思います。例えば”指定されたESXiホストのシャットダウン”というクイズがあるとすれば、その上で動作している仮想マシンを移行しなくてはいけなかったり、それを終えたら安全にホストを停止するための準備なども必要です。

そうしたサブタスクも余裕があればホワイトボードに書いてもいいと思いますが、あまりに量が多いので個人的にはおすすめしません。

なお、完了した項目についてはチェックマークをつけて”ここは終えた”、と確認をしていました。

対策2:極力平行作業を行う

 繰り返しですが、時間が足りません。ですから1問目の途中作業で待たされている場合は、2問目、3問目など待ち時間を無駄にしないための作業が必要です。

また、テスト環境はお世辞にも画面解像度が広いわけでも、操作応答性が良いわけでは有りません。中には、ある作業を行うには事前に特定の作業を行っておかないといけないものもありますので、上述の作業の一覧化をすることで頭の中で効率良い順を構築します。

対策3:作業の順序を最適化する

例えば、VMware vSANを有効化するタスクが存在するとします。ここで、有効化のための作業としてはどちらが正しいでしょうか?

  1. vSANに加わるESXiホストに、vSAN通信用のVMkernelアダプタのIP設定を行い、その後クラスターへ追加し、vSANを有効化する
  2. vSANに加わるESXiホストを、最初にクラスターに追加し、vSANを有効化
    上記が完了してから、vSAN通信用のVMkernelアダプタのIP設定を行う

結果的には、どちらもvSANクラスターを構成出来ます。が、理想的な作業は1番です。
理由としては、2番の手順の場合はvSANを有効化後に確実に”vSANノード間通信不可”のエラーが発生します。

docs.vmware.com

作業に慣れている人ならいいですが、そうでない人の場合は”あれ、なんかエラー出たぞ…”とただでさえ時間とプレッシャーに追われる試験で余計な心配をしなくてはいけなくなります。

なるべく不安要素を払拭すべきです。

どんなことを勉強しておくと良いのか?

これは守秘義務があるので、残念ながら出題言及は出来ませんが、是非覚えておくと良いことをまとめておきます。試験の合格は通過点にしか過ぎませんので、その先にある業務を見据えて、皆さんに経験してほしいことを概要として記述します。

vSphere クラスターは組めますか?

vSphere HA, DRS, vSAN, EVCはvSphereの主要機能です。

これらを構成するための必要設定はもちろんですが、各機能に存在する付随機能(例えばHAの場合アドミッションコントロールやDRSの場合はDPMなど)も概念や設定方法を覚えておきましょう。

vCenter Serverは構築出来ますか?

vSphere環境を織りなす中核として”vCenter Server”は存在しますが、自分の力だけで展開及びESXiの登録までを完了出来るようになりましょう。またvCenter Serverの展開時にはウィザードを使用し様々な設定値入力が出来ます。要件に基づいて正しい構成が組めるかどうかは重要なスキルです。

vCenterの管理運用は出来ますか?

導入するまでで終わってはいけません。継続的な運用、つまりDay 2オペレーションが重要です。次のような設定が出来るか、どこから行うのかについて意識をしましょう。

  1. vCenter Serverのバックアップを計画する
  2. vCenter Serverのログを外部に保存をする
  3. vCenter Serverのネットワーク設定の確認や変更

ストレージの構成は出来ますか?

vSphereでは様々なタイプのストレージをサポートします。

  • ブロックストレージ(FC/FcoE/iSCSI/SAS)
  • ファイルサーバ(NFS)
  • vSAN
  • Virtual Volumes

お客様ごとに環境に求める要件は異なります。どのようなユーザーにも対応が出来るように一通り全てのストレージをESXiに接続が出来るようにしましょう。

なお、当該試験ではvSphereとは関係が無い特定のストレージの設定などを行う必要はありませんので、あくまでもvSphere側から行える作業を出来るようにしましょう。

特にvSANはVMware イチオシの機能です。

他のストレージと違い、vSANは唯一物理レイヤーの構成もvSphere Clientから行えます。
(他は物理ストレージ側でのUI操作が前提です)

vSANはVMwareとしてもビジネス上の主力製品ですから、特定の機能の有効化や設定なども含めて何も見ずに構成出来るようにしましょう。

ネットワークの設定は出来ますか?

vSphereでは、標準スイッチと分散スイッチの2種類があります。

アーキテクチャに若干の差はありますが、ポートグループ、VMkernelアダプタなどの接続するものは同じです。これらの設定はもちろんドキュメントを見なくても出来る必要があります。

また、分散スイッチは標準スイッチと比べて設定項目が多かったり、標準スイッチとの共通設定でも少々画面が違う事もあります。2種のスイッチどちらでも設定が出来るようにしておきましょう。

なお、万が一分散スイッチの設定を作業前に戻したい場合は、分散スイッチの構成バックアップがありますので、作業が不安な方はこちらも覚えておくと良いでしょう。(もちろん復元方法も試しておきましょう)

docs.vmware.com

vSphereの主要機能は使用出来ますか?

vSphereは世代が進むごとにどんどん便利な機能が登場しています。変わらない昔ながらの機能もあれば、先進的な機能もあります。中には長らく存在していながらも、製品の成長に応じて追加機能が搭載されたものもありますので、そうした機能への理解も重要です。

  • vMotion
  • テンプレート
  • リソースプール
  • スナップショット
  • ホストプロファイル
  • コンテンツライブラリ
  • vSphere Lifecycle Manager
  • Product Locker(VMware Toolsの集中管理)

セキュリティ、実装出来ますか?

まるでどこかの防犯対策会社のキャッチコピーのようになりましたが、セキュリティはとても重要です。他の項目と比べるとどことなく派手さに欠けますが、データへのアクセスを制御出来る環境はビジネスを支えます。次の知識は是非身につけていただきたいです。

  • ログインユーザーと権限の設定が出来る
  • 既存のディレクトリ サービスとの連携
  • 暗号化機能の活用が出来る

基本的なトラブルシュートは出来ますか?

インフラ基盤では様々なタイプの障害が発生します。テクニカルサポートとの連携を行う上でも最低限のスキルを持っていることは、迅速なインフラ回復に繋がります。

  • ESXi 管理エージェントの役割を理解し、必要に応じて不正挙動を回復出来る
  • エラーやアラームなどの履歴をどこで追うかを理解している
  • 問題が生じた時はどこからログを取得出来るか、また症状に応じた適切なログを取得出来るか

試験の準備ガイドは読んでいますか?

以下のリンク内で、VMware公式の試験準備ガイドを日本語訳しています。

本ページで紹介している所との重複もありますが、以下の内容はあくまでも私の受験前のまとめであり、本ページは受験後の感想とコメントです。

lab8010.com

あと、こういう所も大事ですよ。

個人的には、この上記のまとめをやっておいたことで今回のスコア(500点満点中405点)に繋がったと思っています。

あとがき

今回はとても無茶な受験をしました。

  • 午前:VMware Certified Advanced Professional – DCV Deploy
  • 午後:VMware Certified Advanced Professional – NV Design

正直言うと、割と甘く見ていたのですが、それに反して若干雑な受験となりました。
恥ずかしながら、知らない英単語が少々出てきた事もあり、問題文も100%日本語で理解したわけではなく、”多分こうだろう”で組んだところもあります。

見直す時間もほぼなく、作業をして、指差し確認ヨシだけで済ませました。

(現場でも有名なあの猫、ヨシ)

時間をフルに使用すると午後の2つ目とのインターバルが30分も無い状態になるため、数問回答を途中までの所で回答送付をする状態でしたので、余裕があればもう少しハイスコアだっただろうなぁと思います。

しかしながら、ある程度端折ったにせよ、8割は結構手堅いスコアだったなと満足でした。

と、若干言い訳っぽいですが、皆さんへのお願いです。”時間管理”は必須です。