ご自宅仮想化ラボはじめました。【Part02. ESXiホストのバックアップとリストア】

VMware

ご自宅仮想化ラボはじめました。【Part02. ESXiホストのバックアップとリストア】

今回、家庭内に小規模ながら自己学習のための小規模ラボを構成する運びとなりましたので、いくつかの記事を用いて環境について触れたいと思います。

免責事項

まず今回の一連のシリーズで取り扱う環境は、ビジネスで利用する本番環境レベルのものは想定しません。
あくまでも一個人が宅内で自己学習をいつでも取り組めるようにするための基盤作成が目的です。
また一個人での利用であっても動作保証をするものでもありませんので、同じものを用意したのに上手くいかない、動かないという点についても動作保証致しかねますのでご容赦願います。

とは言いつつも、当方も試行錯誤の末行きついた構成です。ここに行きつくにあたり、出会った失敗談にも触れていき、一人でも多くの方のご家庭仮想基盤の構築に貢献したいと思います。どうか暖かく見守って頂けますと幸いです。

想定読者

  • 自宅に仮想化基盤を持ちたいが、何から準備をすればいいかわからない人
  • 自分はラボ環境を持っているが、他の人はどんな構成にしているか気になる人
  • 自宅ラボていくらぐらいの費用で持てるのか気になる人

本題: ESXiホストのバックアップ

ITインフラ管理者の皆様、バックアップは取っていますか?そして取得するだけで満足していませんか?

遠足は帰るまでが遠足です。バックアップは、リストアの手順まで確認してからバックアップです。

 

ということで、今回はESXiホストのバックアップとリストアについてご説明します。

USBメモリスティックからM.2 SSDへ

ちなみに今回は用意した2台のうち1台のOptiPlex 7050は、ESXiブート用にUSBメモリスティックを使用していました。初回記事でこっそり姿を見せたこのUSBメモリスティックです。

こちらは以前にスペインで開催されたVMworldに参加した際にVeeamさんのブースで配布されていたUSBメモリスティック(8GB)です。VeeamのバックアップソフトはDell EMCのストレージとの連携もありますので是非ご興味がある方はこちらのリンクをご確認ください。

Dell EMCストレージ・バックアップ・ソリューション – Veeam Availability Suite

ちなみに私のVMworld渡航記はこちらで閲覧可能です。懐かしい、COVID-19収まったら是非またバルセロナ行きたい。lab8010.com

本題ですが、これからいよいよ稼働を行うに辺り、ESXiブートデバイスからM.2 SSDへの換装を行いました。M.2 SSDは下図にあるようなスティック型のSSDです、小さいですね。

 元々USBメモリスティックを使用したのは、そもそもOptiPlexでESXiが動作するか不明でしたので初期段階では投資は控えていました。しかし入手から一定の期間を経て特に大きな問題もなく継続稼働していたので、追加投資を行うに至りました。

大きな問題は無いとしましたが、実際には一つ気になる問題はあったのです。それはこいつです。

ESXiを起動する際に、高頻度でPSODが発生していました。一度起動してしまえば安定して動くのですがこの症状は一度発生すると、USBメモリスティックの抜き差しや筐体に帯電した電気の放電などを行い改善していました。実際これらの作業が有効だったかは不明です。上記のツイートにも書いていますが、この問題への対処としてはUSBメモリスティックでの運用を止めるような記載もあったので今回それを行うに至りました。結果は正解でした。全く問題が発生しなくなりました。

M.2 SSDは現在数千円レベルで入手が可能なほどに手頃です。
また省スペースです、OptiPlex 7050は筐体内に搭載可能なドライブは次の通りです。
OptiPlex 7050 スモールフォームファクタ オーナーズマニュアル

決して拡張性が高いかと言われればこれは通常のデスクトップ相当です。
ただ、それよりかは今回対抗として考えているIntel NUCと同等かそれ以上です。
(M.2 SSDが1枚または2枚搭載可能)

構成を図解するとこんな感じです。各ESXiホストには2本のドライブが筐体内にあります。
これ以外の外部ストレージ(例えばご家庭用NASやiSCSI接続)は現在導入は未定です。
図内左下に書いてあるように先々”ご自宅DR”構成が出来ないかを考えています。
なので、外部ストレージは検討していない状態です。(一応家にあるにはあるのですが)

今回は、元々使っていたUSBメモリスティック内のESXiの構成をバックアップし、新規に増設をしたM.2 SSDに構成をリストアする作業を以降紹介します。

バックアップ手順

基本的にはこちらのKBの内容だけでバックアップもリストアも出来ます。

ESXi ホストの構成のバックアップ方法 (2042141) – VMware KB

SSHで当該のESXiホストにアクセスし、次のコマンドを実行します。

コマンド成功後、上記画面内にバックアップデータをダウンロードするためのURLが記述されています。
(上図内下から3行目)

上図内のURL表記は、”http://*/downloads….”となっておりホストのFQDNまたはIPアドレスが含まれていませんので、ここには当該ホストの情報を付帯して、Chromeからアクセスをすると自動的にファイルがダウンロードされました。これでバックアップは完了です。

リストア手順

続いて、リストア編です。まずこの作業を行うためには、事前に次のことを行っておきます。

  1. バックアップ完了後のESXiホストをシャットダウンする
  2. USBメモリスティックを取り外す
  3. M.2 SSDを増設する
  4. vSphere ESXiを、3で増設したドライブにインストールをする
  5. ESXiホストをネットワークに接続し、IPアクセス、SSH接続を可能にする

ここまでを終えますと、後はリストアコマンドの実行で完了です。
この際、バックアップデータをESXiホストに受け渡す必要がありますが、私はWinSCPで受け渡しをしました。

「WinSCP」SCP/SFTP/FTPS対応のFTPクライアント – 窓の杜

上記移動を終えまして、改めてESXiにSSHアクセスを行い、復元コマンドを実行しました。

”あれ、エラー出てるけども…”と思った方、これはリストアが成功したことを受けてESXi内にバックアップ時のネットワーク設定が復元されたことを受けて、現在のセッションが一度切れたことを示します。

ドキッとしましたが、成功です。仮想マシンのインベントリと仮想スイッチの構成が復元されています。



 ちなみに、復元されるデータとされないデータがありますので、詳細は過去に記述した次の記事を参考にしていただけると幸いです。

lab8010.com

コメント