【VMware Hands on Labで検証シリーズ】VMware HOL上でNested ESXiを起動する

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【VMware Hands on Labで検証シリーズ】VMware HOL上でNested ESXiを起動する

Nested ESXiとは

Nestedとはネスト化、特に仮想基盤では入れ子になったハイパーバイザー環境を構築したりする際に、”ネスト環境を作る”のような用語で使われますね。

イメージ図は次の通りです。下図では、1台の物理ホスト上に、2ノードのESXiホストクラスタを構成するときの最小構成を記述してみました。(本当は名前解決のためのDNSもあるとなお良い)

最近ではVMware HOLもとても充実しているため、自前でラボを持たなくても十分な検証が出来るようになってきましたが、やっぱり家で自由に触れる構成が欲しい!という方には、このネスト環境は根強い人気がありますね。

使用する環境について

今回は、VMware社提供のHands on Labを使用してネストされたESXiホストを構築します。
特にどのラボ環境でもいいんですが、たまたまこの検証を思いついた時に開いていたのがこの環境でした。

使用するラボは”VMware vSAN Getting Started(HOL-2208-01-HCI)″です。(直リンクはこちら

※VMware Hands on Labの提供ラボやラボコードは、年単位或いは不定期に変更されます。ブログ閲覧時に上図と一致するものが無い場合は、お手数ですが近いラボ環境をご確認ください。

VMware Hands on Labを使用した事が無い方は、以下のリンクを参照頂ければ使い方が分かります。

lab8010.com

なお、本ガイドでご紹介する操作手順や登場する構成要素などはVMware Hands on Lab内独自の呼称、名称のホスト名、仮想マシン名、仮想ネットワーク名です。ユーザー様の独自環境で類似の操作テストを行う場合は、適宜ユーザー様環境側の環境にあった要素に読み替えて操作を実施ください。

関連する外部情報(KB, ブログ など)

ネスト環境の構築は、凡そ検索クエリは次のようなもので色々と情報が出てきます。

Nested, Nest, Nested ESXi, Nest ESXi, ネスト, ネスト環境

私は個人的には、vExpert Jangari氏の記事が大変丁寧にまとまっているので、こちらがお勧めです。

jangari-ntk.github.io

検証作業

今回行う作業は、VMware HOL上で、vSphere ESXiのISOをダウンロードして、仮想マシンにISOをマウントしてインストールをするという極めてシンプルな作業です。

ところが、そもそも論として、HOL環境はインターネットに繋がっていない…と思いますよね?

ところが…実はvmware.comのドメインだけは接続が出来ます(多分URLでフィルターかけているのだろう)
(ちなみに、VCAP Deploy試験もこれ、同じですよ。試験を受ける方は覚えておいて損はありません。
)

これを応用して、2つの方法でISOファイルのダウンロードをご紹介します。

なお、この検証での注意点ですが、ISOダウンロード時に検証者の方が保有するユーザーアカウントを使うことが前提のため、ハンズオンラボ環境内で、誤ってユーザー名やパスワードを保存されないようにだけご注意ください。

VMware Customer Connectからダウンロードする

製品ライセンスをお持ちの方は、VMware Customer Connectのアカウント情報を入力すればISOがダウンロード出来るはずです。(私がアカウントを持っていないので試せてはいません)

ダウンロードをしたものをそのまま使えば簡単にネスト化したESXiを展開出来るでしょう。

(vExpert限定)vExpert Download PageからISOをダウンロードする

vExpertの方は、vExpertページのダウンロードリンクから各種製品のダウンロードが出来ます。

しかし、ここで新しい問題に当たるのでした…

iso.gzの展開

さて、VMware HOLの環境には7zipなどのファイル圧縮/解凍ツールは存在しません。vExpertのページからダウンロードしたisoファイルは、gzで圧縮されています。

これに関しては、“ESXi内に実装されているgunzipコマンド”で解凍をします。

WinSCPを使用して、iso.gzファイルをデータストア内に保存後、SSHで接続をしたESXiホスト上でgunzipコマンドを実行してファイルを解凍した様子が上記です。

ここまでくれば、後は仮想マシンにISOをマウントしてESXiがインストールされた仮想マシンを作成するのみです。

ネスト化されたESXiの展開

通常通りの手順で仮想マシンを作成します。ゲストOSの種類には、ESXiを指定しましょう。

仮想マシンハードウェアの構成画面でISOをマウントします。
(今回私は直接データストア上でISOファイルの展開を行っていたので、データストアISOファイルを指定します) 

仮想マシンをパワーオンすれば、無事にインストーラーも起動完了。

インストールも着々と進み、無事起動も出来ました。

この検証の必要性は?

正直この検証環境が必要なケースは、”vCenter Serverが必要で、かつホストの構成を自分で変えたい”人にはとてもありがたい環境だと思います。

自前でvCenter Server環境を用意するにも、そこそこのリソース(CPUやメモリ、あと名前解決環境)の準備が面倒だという人もいると思います。私の場合は、ESXiのTPM環境の実験をしたかったので今回の環境は非常にありがたかったです。

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