VMware認定資格関連情報 まとめ (VCP VCAP 2020)
この記事は、VMware社提供の認定資格についての概要や受験までのFAQを掲載している記事です。
vSphere 7.x系の認定資格までの情報を提供しております。
なお6.x系と7.x系では受験頂く必要がある試験数は異なりますのでご注意ください。
VMware認定資格 概要
- VMwareでは6つカテゴリの製品で対応する認定資格が存在します。
- DCV – データセンターの仮想化(vSphere)
- CMA – クラウド管理と自動化(vRealize Automation)
- SEC – ネットワークの仮想化とセキュリティ(Carbon Black)
- NV – ネットワークの仮想化(VMware NSX)
- DTM&DW – デスクトップとモビリティ及びデジタルワークスペース(VMware Horizon/Workspace ONE)
- Spring – モダンアプリケーション (Tanzu)
以前は各トラック毎のステップを掲載しておりましたが、トラック数が増えた事やそれぞれが異なる取得プロセスを踏むように多様化したことを受け、それらについては掲載致しません。
代わりにこちらのリンク内のファイルをご覧いただければそれらが確認出来ます。 - 全ての認定資格には難易度レベルが複数段階存在する
2020年10月現在、VMware社の製品変革は著しいです。これは市場のニーズを受けて製品が増えている事に起因します。長らくVMware社が提供してきたvSphereを中心とした製品の場合は4段階形式でのレベル展開がされています。
下図では左から、Associate、Professional、Advanced Professional、Design Expertです。
市場で最も有名なVCPとは、レベル2段階の試験の略称です。(VMware Certified Professional)
Certification – VMware
- 認定トラックによってはレベル1のVCTAが存在します。このレベルは任意受験のものです。
これから仮想化の世界に入るぞ、という方がまずはスタートラインに立つ上ために受験されるのはいいかもしれません。
VMware Certified Technical Associate – Data Center Virtualization 2020
- レベル2に相当するVCPの取得にはVMware社指定の技術トレーニングの受講が必須です。
なお、VCP-NVトラックのみは特例として、有効なCisco認定資格を保有していればこれを免除出来る仕組みがあります。詳細はこちらのリンクからご確認ください。 - 認定資格には取得年号が入り、第三者に対し技術取得の新鮮度が伝わり易くなりました。
(例 VCP-DCV 2020)
- 認定資格には有効期限は存在しません。(以前は取得後2年間の有効期限でしたが、2019年2月に認定資格の有効性ポリシーが変更となり、無期限となりました。詳細については本記事内のリンク集よりご確認ください)
- 認定資格試験は製品の新バージョンリリースに応じて登場し、既存の認定資格ホルダーはVMware社指定の新試験を合格することで、認定資格の表示年度を更新可能である
有用リンク集
- VMware Education Services Blog(英語)
- VMware Japan Education Blog
- VCP – 2 年の再認定要件の撤廃 ー VMware Japan Education Blog
- 新しいVCPバージョンは西暦2019で ー VMware Japan Education Blog
- VMware Certification Manager (アクセスにはVMware Mylearnのアカウントが必要です)
よくある質問
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- VCP取得のために、何個の試験を受ける必要がありますか?
★vSphere 7.0からの場合★
1つの試験を合格すればVCP認定を取得出来ます。★vSphere 6.7までの場合★
初めてVCPを取得する場合は、2つの試験に合格する必要があります。
一次試験として、”vSphere Foundation”という基礎科目があります。
二次試験として、各製品トラック毎のVCPが存在します。
2つの試験に合格し、指定トレーニングの受講を完了していれば、VCPホルダーとなります。 - 認定資格に有効期限はありますか?
ありません。正しくは、以前は有りましたが、本ブログ記事投稿時点では認定資格の失効という考え方は無くなりました。詳細はこちらからご確認ください。
VCP – 2 年の再認定要件の撤廃 ー VMware Japan Education Blog - 試験と認定トレーニングの順番に決まりはあるか?
ありません、必要条件を満たした時点で有資格者として認められます。
但し、一般的な順序は、トレーニング受講 → 試験の流れです。 - (vSphere 6.x系の方のみ対象)vSphere Foundationとはどのような科目か?
本科目はvSphere ESXiとvCenter Serverについての知識を問う試験となっています。
データセンターの仮想化トラック以外にも、いずれの製品もvSphereの知識なくしては運用や管理が出来ないと言っても良いです。どの試験トラックを受ける場合でも、初めてVCPにチャレンジされる方は本試験をまずクリアしましょう。なおこの試験はピアソンVUEから予約するタイプの試験ですが、テスト会場ではなく、自宅など、インターネット回線がある環境であればどこでも受験が可能です。
既に有効なVCPをお持ちの方は、別トラックまたは新バージョンのVCPを受験する際にはFoundation試験の再受験は不要です。 - (vSphere 6.x系の方のみ対象)vSphere Foundationを受験後に、VCP試験を受験するまでにいつまでに受験をしないといけないなど期限はあるか?
vSphere Foundation合格後は、特にいつまでにVCP試験を受験するというルールはありません(本記事投稿時点では)Foundation試験に対応するVCP試験が存在する限り受験が出来ます。 - VCPを取得するに当たりトレーニング参加は必須か?
はい、必須です。
この際、VMware社提供のトレーニングコースは初級、中級、上級のように経験毎に複数提供されており、受験者の経験値に応じて任意のものが選択出来るようになっています。
こちらの一覧内にあるコースは、VCP-DCV 2019に対応したトレーニング一覧です。
この中から1コースでも受講参加をしていればOKです。上記図を含む詳細ページはこちらからアクセスください。
vSphere Install, Configure, Manageは入門コース、vSphere Optimize and Scaleは中級コース、vSphere Troubleshooting Workshopは上級コースの位置づけとなります。
なお、VCPの上位資格であるVCAP以上はトレーニング参加は任意となりますが、その出題範囲としては中級や上級相当のコースからの出題となります。 - 認定資格者になると合格証は発行されますか?
はい、VMware Certification Managerにログインをすればデジタル証明書とロゴがダウンロード可能となります。こちらはダウンロード出来たデジタル証明書のサンプルです。
VMware Certification Managerへのアクセスはこちらから
- 認定資格者になると受けられる特典はありますか?
世間一般に仮想化の技術者であることを正式に名乗れる事以外に、次の利点があります。
VCPホルダー以上は有資格者専用グッズ購買が可能になります。以下は専用購入サイト上の商品の一部です。
VCAPホルダー以上はVMware Pressで販売されている書籍の割引が受けられます。
http://vmwarepress.com/
VMworldやvForumなどのVMware主催イベントに参加をすると、Education Servicesブースにて資格者用のピンバッジがゲット出来ます。Added two Gold HOL badges on my strap. Size is different between 2017 and 2018 😳#VMware #vmwarehol pic.twitter.com/JruxNKq2jo
— Yamato@VCI & vExpert (@tw1tter_8010) 2019年2月12日
- VCP対策としてお勧めの資料や書籍を知りたい
現在存在する認定資格書籍には限りがあります。
しかしながら試験対策及び製品知識を身につけるうえで有効な資料がいくつかありますので紹介致します。なお本コーナーでは、データセンターの仮想化科目に関連する書籍のみを現時点では紹介致します。書籍名:徹底攻略VCP6.5-DCV教科書 VMware vSphere 6.5対応
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本書籍は、vSphere FoundationとVCP6.5-DCVの2科目に対応した教科書及び練習問題集です。本記事投稿時点では既にvSphere 6.7ベースの試験も登場はしていますが、vSphere Foundation試験に対応しているという点では大変有効な教科書です。書籍名:VMware徹底入門 第4版 VMware vSphere 6.0対応
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通称フクロウ本と言われている本です。VMware社からは現在第4版まで出ている徹底入門です。(私は第1版から第4版までコンプリートしています)
こちらもvSphere 6.0までをカバーする本ですが、vSphere 6.5と6.7の更新差分は掲載が無いものの、vSphere 6.0までを理解することは、試験対策にも大きく繋がります。
その理由としては、vSphereはこれまでメジャーバージョンとしては6回の更新を経たわけですが、vSphere 6.x世代になって、一通りのメジャーな機能を搭載を終えたためです。
また日本語の書籍で、各機能の詳細説明と図解が掲載されている点は他の書籍にはない魅力です。どちらかと言えば初心者の方向けではなく、中級者、上級者用のバイブルと言える一冊です。書籍名:できるPRO VMware vSphere 6 (できるPROシリーズ)
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フクロウ本が中級者、上級者向けと説明したのに対して本書籍は完全にはじめての方向けの書籍と言えるでしょう。難しい説明よりもまずは画面の様子や、どこに何が書いてあるなど図やイメージから入りたい方はこちらの書籍が向いていると言えます。書籍名:VMware vSphere 6.5 Host Resrouces Deep Dive
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一言で言うなら、資格対策本ではなくvSphereに関するDeep Dive本です。
フクロウ本よりもより詳細な情報が多く、仮想化の書籍であるにも関わらず、内容としては物理サーバーのCPUやメモリの使われ方や、それらのリソースの利用効率化などが取り扱われた書籍です。資格では飽き足らず知的欲求を満たしたいあなたにとても向いている書籍だと言えます。 - 認定資格ではなく、スキルという位置づけのものがありますが、違いは何ですか?
VCA/VCP/VCAP/VCIX/VCDXは認定資格です。
スキルというのは、本記事投稿時点では次のものが挙げられます。
VMware Specialist – vSAN 2019
VMware vRealize Operations 2017 Specialist
VMware Cloud on AWS – Software Defined Data Center 2019
これらは、現時点では特定領域に対する専門性を示すためのバッジであり、段階的に技術力を示す認定資格に対し、領域に対し1つのバッジが存在するイメージとなります。
取得条件はスキル毎に異なりますので、専用ページでご確認ください。 - VCP-DCV試験を受けようと考えていますが受講すべき試験がどれか分かりづらいです。適切な科目を検索するコツはありますか?
取得をしたい科目のURL内にアクセスし、”Certification Path”を確認しましょう。
上記ページ内の赤枠箇所 3.にて正しい認定科目が確認出来ます。VMwareも数年お気に認定資格の刷新を行いますので、この検索方法を覚えておきましょう。Webページの体裁が変更されるような場合はまた当記事も更新しようと思います。なお、ページの上側の赤枠箇所はプルダウンで変更が可能です。
受験される方の現在の保有資格などで条件が変わりますのでこちらを先にご確認頂き、ご自身の状況に合うものを選択しましょう。
- VCP取得のために、何個の試験を受ける必要がありますか?
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