無償で使えるVeeam Backup & Replication Community Editionを使ってみた【04. バックアップ エージェント導入編】

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無償で使えるVeeam Backup & Replication Community Editionを使ってみた【04. バックアップ エージェント導入編】

今回は、VBRを使用したエージェントバックアップのためのエージェントインストールの紹介記事です。
前回の記事までは、VBRでのバックアップはイメージバックアップ想定で記事を記述していましたが、しばらく宅内ラボを運用した結果、一部の仮想マシンについてはエージェントバックアップが必要となりましたので、急遽本手順も紹介するようにしました。

今回の環境

今回は、VMware Workstation Pro上のWindows Server仮想マシンのバックアップを取得します。
以前までは宅内ラボのActive Directory ドメインコントローラー兼DNSのWindows Serverは、ESXi上で実行していたのですが、ESXiは検証の際にしか起動していないので、常時稼働しているVMware Workstation上に移行しました。

本来VBRはVMware vSphere環境上の仮想マシンのバックアップに使用、更にこの場合VADPというAPIを経由したイメージバックアップが可能です。しかしながら今回はvSphere環境ではないため、この方法ではなくWindows Serverに対してエージェントをインストールするエージェントバックアップを実行します。

なお、宅内にも複数のノートパソコンがあるため、今回紹介する手順を応用して物理のWindows 10も複数バックアップを取得していきます。

エージェントのインストール

エージェントバックアップとは、バックアップ対象に対して専用のソフトウェアをインストールすることで、バックアップソフトがその対象のファイルレベルアクセスが可能となり、データバックアップを行う手法のことです。

Veeam以外のバックアップソフトウェアでもこの手法は採用されており、エージェントバックアップについては業界でも一般的です。今回はバックアップ対象に対してエージェントをインストールし、その後バックアプジョブを実行する流れとなります。エージェントのインストールには一般的には2種類あります。今回は2種類を試して見たので、まずはその2つについて紹介します。

バックアップ対象上でのインストール

VBR Agentは、Veeam社ホームページからダウンロードが可能です。
https://www.veeam.com/downloads.html

上記サイトでダウンロードをしたWindows用のエージェントをバックアップ対象のWindows上で展開、インストールを行います。以降インストールウィザードの様子も掲示しますが、特筆すべき点も無いくらいとてもシンプルです。

ファイルを展開するとインストーラーが表示されます。(ファイル名はエージェントのバージョン)

インストールを開始します。

インストール中…

Agentサービスを起動します。

バックアップ対象のWindowsが、外部記憶媒体も接続しており、それ自体もバックアップ対象としたい場合は設定を行います。今回はこれを行いませんのでSkipします。

インストールを終えました。これで完了です。

作業が大変シンプルであることは十分に伝わったと思います。

プッシュインストール

2つ目の方法は、VBRからバックアップ対象に対してネットワーク経由でのプッシュインストールです。
この方法を実行する場合は、VBRのコンソール上からバックアップ先を指定し、エージェントのインストールを試みる必要があります。作業そのものは、VBRからバックアップジョブを組むウィザードを使用します。

なお、本記事はあくまでもエージェントのプッシュインストールのみに焦点を当てるため、ウィザードの画像は関連箇所のみの掲示とします。

VBRのコンソールを起動後、左下のHOMEを選択し、バックアップジョブ作成メニューを起動します。

今回はWindows Serverがバックアップ対象のため、Serverを選択し、Manager by agentを指定して次へ進みます。

バックアップ対象の情報を追加します。(Addをクリック)

バックアップ対象のホスト名またはIPアドレスとログインクレデンシャル(ログインユーザー名、パスワード)を入力します。

バックアップ対象に対して名前解決及び疎通が出来ることを事前にpingコマンドで確認をしましょう。

バックアップ対象OSのユーザー名とパスワードもセットします。

入力を終えた様子がこちらです。

指定が完了しました。なおこの段階ではまだエージェントはインストールされていません。
ウィザードを全て入力した後から対象をネットワーク上で検出して、インストールが開始されます。

以降、バックアップジョブの構成を終えた後の様子がこちらです。
インベントリ画面内の物理サーバインフラストラクチャ内の一覧にバックアップ対象のWindowsサーバが表示されています。プロパティではエージェントのバージョンも確認出来ました。

2種類のエージェント インストール方法の使い分けを考える

前者の直接インストールは、ネットワーク接続を必要としない点は環境への依存度が低いと言えます。
その代わり台数が多い場合には、都度端末上で作業を行わないと行けない点が考慮事項です。


後者のプッシュインストールは、1箇所から集中管理するイメージですので、大量にバックアップ対象がある場合はこちらの方が楽でしょう。

エージェント バックアップ採用時の注意点

エージェントとバックアップソフトウェアの互換性

エージェントにもバージョンの概念があり、VBR v11では、次のようにエージェント互換性があります。
Supported Veeam Agents – Veeam Help Center

私の場合、実は本記事を記述する前の実操作環境で恐らくこの互換性起因でバックアップが出来ない問題に当たりました。(原因は現在フォーラムやドキュメントで確認中)

私が投稿したフォーラムへの質問記事は次の通りです。
VBR and Agent version compatibility – Veeam R&D Forums

Veeam Agent バージョン 5をWindows Serverにインストールしたのですが、このバージョンはVBR v11からのエージェントのようでした。一方で私が検証で利用しているVBRはバージョン10です。
下図のように、エージェントが入ったWindows Serverは検出出来ているのですが、バックアップジョブを実行した際には接続に関するエラーが出ています。


本来ならもう少し調査に時間をかけるべきでしたが、検証当初は書籍執筆や業務のための学習などもあり、問題解決優先として、エージェントのアンインストール及びプッシュインストールで問題を回避しました。
プッシュインストールで解決した理由は、VBR v10が内包している互換バージョンのエージェントがインストールされたためです。

バックアップ対象とバックアップソフトウェア間のネットワーク通信

プッシュインストールを行う際のチャレンジは、バックアップソフトウェアとバックアップ対象OS間の次の疎通要素です。

  • ping応答性があるか
  • 名前解決が出来るか
  • バックアップ対象側の必要なポートは開放されているか
  • ログインユーザー名とパスワードは正しいか

この当たりは他のバックアップソフトで、ネットワーク経由の作業を行う際に確認するような極めて一般的な事項です。ファイアウォールに関しては、プッシュインストールの際に一時的に無効化してインストールをするという方法もあります。プッシュインストール後には以下のようにWindows 強化されたファイアウォールでは自動的にVeeam Agentのファイアウォールルールが作成されますので、ファイアウォールを再度有効化すればユーザーで手動でポリシー作成をしなくても良いので楽です。

ゲストOSの定期的なパスワード変更

セキュリティポリシーの兼ね合いでパスワードの定期変更が義務付けられている組織もあるでしょう。
この場合、バックアップジョブに登録するログインクレデンシャルについても定期的なパスワード変更が必要な場合は、パスワード有効期限が失効する前に変更を行いましょう。

この作業を怠ってしまうと、バックアップジョブが失敗するようになってしまうためです。

 

 

 

 

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